うさぎさんの健康を維持する食事の管理方法

うさぎさんの健康を維持する食事の管理方法
うさぎさんに限らず、
日々の食事で摂取するものによって
私たちの人間の体も作られています。
うさぎさんは、私たち飼い主が与えた食べ物の中からしか
口にするものを
選ぶことができません。
うさぎさんの体を健康に保ち、
本来彼らに備わっている自己免疫能力を最大限に高めておいてあげるためには、
うさぎさんの体の仕組みや、
健康な食事のバランスについて
しっかりと知識を深めておくことが大切です。

おやつや果物などの
嗜好性の高い食材ばかり与えていては、
うさぎさんの体は抵抗力が低下し、
様々なトラブルを
起こしやすくなってしまいます。
おやつはあくまでも、うさぎさんの毎日の
食事の土台作りをした上で、
そこに色付けをするような位置付けで
考えると良いでしょう。

ここでは、うさぎさんのメインの
食事(主食)に欠かせない
”牧草”についてのお話をします。

うさぎさんの主食は牧草です。

完全草食動物である
うさぎさんの健康を維持するには、
毎日たっぷりの繊維を
摂取させてあげることが大切です。
うさぎさんの体調不良で
最も多いと言われている胃腸のトラブルは、
主に繊維質の不足が原因です。
また、牧草を食べずにペレットだけの食事は、
不正咬合などのトラブルも引き起こします。

繊維質はペレットやお野菜などからも
摂ることができますが、
牧草(チモシー)から摂取するのが最適です。
ですが、牧草を十分に食べてくれない
うさぎさんも多く、
飼い主さんからの悩みでとても多いです。

牧草を食べてくれないうさぎさんに、
しっかりと牧草を食べてもらうように
するためのヒントをご紹介します。

うさぎさんが牧草を食べてくれない場合、ペレットの量を見直しましょう

うさぎさんが牧草を食べてくれない場合、ペレットの量を見直しましょう
・牧草を食べてくれない
・牧草の食べが悪い
・牧草をあげても大半はケージの下に落とす
などのお悩みをよく聞きます。

そのような場合には、
まずは今うさぎさんに与えているペレットの
量を見直すところから始めましょう。

ペレットは、うさぎさんの健康を考えて
たくさんの栄養素が含まれているだけでなく、うさぎさんに食べてもらうために
嗜好性をあげるための工夫がされており、
牧草よりも美味しく作られています。
その分、牧草よりもカロリーも高めです。

そういったペレットをたくさん食べていると、
1日に必要な摂取カロリーの大半を
ペレットで補えてしまうため、
お腹が空かず牧草を食べたいという
気持ちも湧きません。
また、牧草よりも
美味しいペレットをもらいたいが故に、
牧草を頑なに食べない子もいます。

ペレットは、
牧草から摂取できない栄養素を補うための
あくまでも補助食品と捉え、
適正な量を守って与えましょう。

うさぎさんにとって適正なペレットの量を知るために、うさぎさんの適正体重を知りましょう。

うさぎさんにとって適正なペレットの量は、
うさぎさんそれぞれで異なります。
うさぎさんの体重をもとに
適正なペレット量を算出するため、
うさぎさんの適正体重を把握しましょう。

うさぎさんの適正体重は、
生後半年頃(生後5〜6ヶ月)の時の
体重と言われています。
その時の体重から大きく増えることもなく、
減ることもなく
生涯、維持していけるのが理想です。

適正体重がわからない場合には、
うさぎさんに詳しい獣医さんや、
うさぎ専門店のプロに聞いて
確認してもらいましょう。

生後1歳を過ぎたら、体重の1.5%が適正なペレットの量です。

生後1歳を過ぎたら、体重の1.5%が適正なペレットの量です。
1日に与えるペレットの量は、
体重の1.5%の量を目安に与えるのが適正です。

計算方法としては、
適正体重×0.015 = 適正なペレットの量と
なります。

生後半年〜生後1歳までの間は、
1.8~2%が適正なペレット量です。
うさぎさんの発育状態などを見ながら、
獣医さんやうさぎ専門店のプロの方と
相談して決めていけると良いでしょう。

生後5ヶ月くらいまでは、
ペレットは食べ放題で与えてあげて
大丈夫です。
この時期に栄養豊富なペレットの摂取量が
少ないと、
骨格や臓器などの発育に
影響が出る場合があります。
成長期にあたるこの時期はしっかりと
ペレットと牧草を与えてあげましょう。

ペレットの量を制限しても牧草を食べない場合には、おやつを見直しましょう。

ペレットの量をしっかりと制限し、
与え過ぎないようにしているのに、
おやつや果物などをたくさん
与えてしまっているケースもあります。

牧草はとてもシンプルな食べものです。
良く言えば、不純物のない健康的な食材。
悪く言えば、味気なく質素な食事。
市販で売られているおやつは、
添加物が入っていたり、
本来であればうさぎさんが口にすることのない
炭水化物などがたくさん入ったりしていて、
牧草と比べれば格段に美味しく感じます。
なので、うさぎさんも喜んで
食べてくれるため、
飼い主さんも嬉しくてついつい
たくさん与えてしまいますよね。

しかし、そういった嗜好性の高いおやつを
日頃からたくさん食べているうさぎさんは、
牧草をどんどん食べなくなっていきます。
牧草よりも美味しいものがあることを
知っているからです。

牧草を食べてくれるようにしたいのであれば、
そういった粗悪なおやつを一切断つ!という
飼い主さんの強い決意が必要になります。

様々な種類の牧草を混ぜて、主食に彩りを与えてみましょう

様々な種類の牧草を混ぜて、主食に彩りを与えてみましょう
牧草と言っても、牧草には様々な種類があります。
スタンダードなのが、
チモシーです。
他にも、オーツヘイ、イタリアンライングラス、バミューダグラス、スーダングラス、クレイングラスなど、うさぎさんが食べられる牧草は数多くあります。

また産地の違いによっても
茎の太さや硬さ、風味に差があります。
また同じ産地のものであっても
時期やその年の天候などによって状態にばらつきがあったりもします。
一般的にカナダ産のチモシーはアメリカ産と違って
黄みがかった色をしていますが、カナダ産特有の香りがあり、
カナダ産チモシーにしたら
牧草をすごく
食べるようになったという子も多くいます。

いつも同じ牧草を食べさせるのではなく、いろんな種類の牧草を与えるのが
理想的と言えます。
様々な牧草から繊維質や、栄養素を満遍なく摂取できるようにしましょう。l

いつも同じ牧草しか食べていない子は、栄養の偏りが出てきてしまうだけでなく、
時期によっていつもの牧草の質に
変化があったり、
たまたまいつもと同じ牧草が手に入らず
違う牧草に変えないといけなくなったりした
時に、牧草を食べてくれなくなることがあります。

様々な種類の牧草を日頃から
食べてくれているといいですね。